朝になると右脚全体がしびれる、ご高齢の方からのご相談
ご相談内容
「毎朝、右脚全体がしびれて、動かしにくい感じがするんです」
今回ご相談いただいたのは、以前から右脚のしびれを感じていたご高齢の方です。
特に朝起きたときに右脚全体にしびれがあり、すぐには動かしにくい状態が続いていました。
さらに最近では、反対側の左脚にも変化が出てきたそうです。

左足首から足先にかけて痛みを感じるようになり、以前からある右脚のしびれだけでなく、両脚の状態が気になるとのことでした。
片側だけだった症状が反対側にも出てくると、
「これからもっと歩きにくくなるのではないか」
「年齢のせいで仕方がないのだろうか」
と不安になることがあります。
しかし、年齢だけで片づけるのではなく、現在の体の状態や、最近の生活の変化まで確認することが大切です。
体の状態
体を確認すると、背骨の土台となる仙骨が、右側へ傾くような状態が見られました。
仙骨が傾くと、その上にある腰椎や背骨、骨盤まわりでは、立つ、歩く、座るといった動作を続けるために、バランスを取ろうとする動きが起こります。
今回、最近出てきた左足首から足先の痛みについては、仙骨が右側へ傾いたことで、反対側の左腰や左脚にも負担がかかりやすくなっていた可能性を考えました。
ただし、右脚のしびれは以前から続いていました。
脚のしびれや痛みには、腰や神経、股関節、筋肉など、複数の要因が関係することがあります。
そのため、仙骨の傾きだけですべてを判断するのではなく、初めて状態を確認した際に、一度医療機関でも診てもらうようにお伝えしました。
その後、病院を受診され、現在のところ大きな問題は見られず、様子を見ていくことになったそうです。
医療機関で状態を確認したうえで、当院では仙骨や背骨、股関節まわりのバランスを確認し、整体で対応できる範囲の施術と運動指導を進めることにしました。
暑さによって運動量が減っていました
お話を伺う中で、もう一つ気になったことがありました。
それは、最近の暑さです。
ご本人も、
「暑いから、最近は運動をさぼっているんです」
と話されていました。
気温が高い日に、ご高齢の方が無理をして外へ出る必要はありません。
熱中症や脱水を避けるためにも、涼しい部屋で過ごすことは大切です。
一方で、涼しい部屋で座っている時間が長くなると、立つ、歩く、しゃがむといった日常の動きまで少なくなりやすくなります。
体を動かす時間が減れば、お尻や脚の筋肉を使う機会も減ってしまいます。
以前は問題なくできていた動きでも、
- 朝、脚に力が入りにくい
- 立ち上がるまでに時間がかかる
- 歩き始めに脚が動かしにくい
- お尻や股関節まわりが硬く感じる
といった変化につながる場合があります。
今回も、暑さだけが脚のしびれや痛みの原因とは考えていません。
ただ、以前より運動量が減ったことが、お尻や脚の筋力、柔軟性に影響していた可能性はあると考えました。
施術内容
施術では、右側へ傾いていた仙骨の状態を確認しながら、無理のない範囲で整えていきました。
当院では、脚にしびれがある場合でも、しびれている脚だけを施術するわけではありません。
背骨の土台となる仙骨から、腰椎、股関節、お尻まわりまで、体のつながりを確認します。
今回は特に、
- 仙骨の右側への傾き
- 腰椎と骨盤まわりのバランス
- お尻まわりの柔軟性
- 脚やお尻を支える筋力
- 最近の運動量
これらを確認しながら施術を行いました。
仙骨の傾きを整えることで、腰や骨盤まわりにかかっていた左右の偏った負担が変わることがあります。
ただし、施術で仙骨を整えたとしても、それだけで終わりではありません。
整えた体を日常生活の中で支えるためには、脚やお尻の筋力も必要です。
ご高齢の方に合わせたヒップアップ運動
今回、特に気になったのは、お尻まわりの筋力でした。
ご高齢の方に、重い器具を使う筋力トレーニングや、激しい運動を無理に行っていただく必要はありません。
そこで、ご自身の体重を利用して行う、無理の少ないヒップアップ運動をご紹介しました。
仰向けになって膝を立て、痛みやしびれの状態を確認しながら、お尻をゆっくり持ち上げる運動です。
この運動では、お尻、腰まわり、太ももの後ろ側など、立つことや歩くことを支える筋肉を使います。
大切なのは、お尻を高く持ち上げることではありません。
勢いをつけず、呼吸を止めず、痛みの出ない範囲で行います。
最初から何十回も行う必要もありません。
その日の体調を見ながら、少ない回数から始めていただきます。
一日だけ頑張ることよりも、無理のない運動を少しずつ続けることが大切です。
柔軟性を生かした梨状筋ストレッチ
この方は、これまでにもさまざまな体操を行ってきたため、ご高齢でありながら、とても高い柔軟性がありました。
長年続けてきた運動の積み重ねが、現在の柔軟性として残っているのだと思います。
一方で、最近は運動量が減り、お尻まわりには以前より硬さが出てきていました。
そこで今回は、お尻の奥にある梨状筋まわりを意識したストレッチもご紹介しました。
この方には前後に脚を開く姿勢を取れる柔軟性があったため、縦に脚を開く姿勢を利用して、お尻まわりをゆっくり伸ばす方法をお伝えしました。
梨状筋は、お尻の奥にある筋肉です。
股関節の動きや、骨盤を安定させる働きに関係しています。
お尻まわりが硬くなると股関節が動きにくくなり、その動きを腰や脚で補うことで、腰やお尻に負担がかかる場合があります。
ただし、このストレッチは、すべての方に適しているわけではありません。
股関節や膝に痛みがある方や、バランスに不安がある方が、見よう見まねで深く脚を開くと、かえって体を痛める可能性があります。
今回は、もともとの柔軟性を確認したうえで、その方に合った方法としてご紹介しました。
ストレッチや筋力トレーニングは、年齢だけで一律に決めるものではありません。
現在の柔軟性や筋力、痛みの状態に合わせて選ぶことが大切です。
ご家族にも運動方法をお伝えしました
年齢を重ねると、運動をしたほうがよいと分かっていても、始めるまでがおっくうになることがあります。
「今日は暑いから」
「少し疲れているから」
「また明日やればいい」
そうしているうちに、体を動かさない日が続いてしまうこともあります。
これは、本人の意志が弱いからではありません。
暑さへの不安、転倒への心配、体力の変化などが重なれば、体を動かすことに慎重になるのは自然なことです。
そこで今回は、ご本人だけでなく、お子さんたちにも体の状態と、ご自宅で行っていただきたい運動についてお話ししました。
ご家族が厳しく運動を管理する必要はありません。
「今日は少し体操をした?」
「一緒に数回だけやってみようか」
そのくらいの声かけでも、運動を始めるきっかけになります。
また、ご家族も運動方法を知っていれば、無理をしていないか、間違った姿勢になっていないかを確認しやすくなります。
一人で頑張ってもらうのではなく、ご家族と一緒に無理なく続けられる環境をつくることも、ご高齢の方には大切な支えになります。
今後の対策
今回の方は、以前から右脚全体のしびれがあり、最近では左足首から足先にも痛みが出ていました。
体を確認すると、仙骨が右側へ傾くような状態が見られました。
また、暑さによって運動量が減り、お尻や脚の筋肉を使う機会も少なくなっていました。
今後は、施術で仙骨や背骨のバランスを確認するだけでなく、
- 自重を利用したヒップアップ運動
- お尻まわりの柔軟性を保つストレッチ
- 涼しい室内で行える軽い運動
- ご家族による無理のない声かけ
これらを組み合わせながら、脚やお尻を支える力を保っていくことが大切です。
施術で体を整えること。
ストレッチで動きやすさを保つこと。
筋力トレーニングで整った体を支えること。
この三つを、その方の年齢や体調に合わせて進めていきます。
院長コメント
ご高齢になると、
「もう筋肉はつかない」
「今さら運動をしても変わらない」
と思われる方がいらっしゃいます。
しかし、大切なのは、若い頃のように激しい運動をすることではありません。
椅子から立ち上がる。
家の中を歩く。
布団から起き上がる。
自分でトイレへ行く。
こうした毎日の動作を続けるためにも、お尻や脚、背中の筋力が必要です。
同時に、股関節やお尻まわりの柔軟性が保たれていると、立つ、歩く、方向を変えるといった動作も行いやすくなります。
今回の方は、長年体操を続けてきたからこそ、現在も高い柔軟性が残っていました。
その積み重ねを生かしながら、これからは少しずつ、お尻や脚を支える筋力も補っていきます。
暑くて外へ出られないのであれば、涼しい部屋でできる運動を選ぶ。
激しい筋力トレーニングが難しいのであれば、自分の体重を利用した軽い運動から始める。
一人で続けることが難しいのであれば、ご家族にも運動方法を知ってもらう。
年齢を重ねた体に必要なのは、無理をすることではありません。
その日の体調に合わせて、できることを少しずつ続けることです。
当院では、仙骨や背骨を整える施術だけでなく、その方の年齢、体力、生活環境に合わせたセルフケアも一緒に考えています。
「朝、脚がしびれて動きにくい」
「以前より歩き始めが不安になった」
「暑くなってから運動する機会が減った」
このような場合は、痛みやしびれのある場所だけでなく、仙骨や背骨、股関節、お尻まわりの状態も一度見直してみることが大切です。
※施術による感じ方や経過には個人差があります。症状やお体の状態に応じて、医療機関に相談しながらご利用ください。

ご予約・ご相談はこちら
ご予約や施術についてのご相談は、LINE・電話・メールから受け付けています。
ご都合のよい方法で、お気軽にご連絡ください。

ラインでご相談
QRコードを読み取るか、
ボタンからLINEでご相談ください。
電話
お急ぎの方はこちら
(堀内まで)
営業時間 9:00〜19:00
「当院はマンツーマンで施術を行っているため、施術中はお電話に出られないことが多くございます。 お電話をいただいた際は、後ほどこちらから折り返しご連絡いたします。
メールでのご相談
内容をゆっくり伝えたい方へ
営業時間外のお問い合わせにもご利用いただけます。
