左脚に坐骨神経に沿うしびれを感じていた70代女性の施術例

来院時のお悩

「寝ているときは大丈夫なのに、朝起き上がる瞬間が一番つらいんです」

今回ご来院されたのは、左のお尻から脚にかけて、坐骨神経に沿うようなしびれを感じていた70代の女性です。

寝ている間は痛みやしびれをほとんど感じないものの、朝、布団から背中を起こそうとすると、左のお尻から脚にかけてしびれが現れ、起き上がるまでに時間がかかる状態でした。

朝起きた直後は、体がまだ十分に動き始めていないこともあり、

  • 背中を起こしにくい
  • 脚に力を入れにくい
  • お尻から脚にしびれを感じる
  • 動き始めるまで時間がかかる

といったお悩みが出る方もいらっしゃいます。

今回が初めてのご来院でしたので、まずは現在感じている症状や、日常生活で困っている動作について詳しくお伺いしました。

そのうえで、症状が出ている左脚だけでなく、仙骨、骨盤、背骨、股関節の動きまで確認しながら、体全体の状態を検査していきました。

体の状態

体を確認すると、背骨の土台となる仙骨には、右側へ傾くような状態が見られました。

背骨コンディショニングでは、仙骨が片側へ傾くことで、反対側の坐骨神経に負担がかかりやすくなる場合があると考えています。

今回の患者さんは、仙骨が右側へ傾き、その反対側となる左のお尻から脚にかけて、しびれが現れていました。

また、骨盤には左方向へのねじれが見られました。

一方で、胸椎付近では反対方向となる右へのねじれが確認できました。

体は、一か所だけが傾いたり、ねじれたりするとは限りません。

どこかに傾きが生じると、立つ、座る、歩くといった動作を続けるために、別の場所を反対方向へ動かし、全体のバランスを保とうとすることがあります。

今回も、骨盤の左へのねじれに対して、胸椎が右へねじれることで、姿勢を保とうとしていた可能性が考えられました。

このような状態では、症状が出ている左脚だけを緩めても、仙骨や骨盤、背骨のバランスが変わらなければ、同じ場所へ負担がかかりやすくなることがあります。

そのため今回は、左脚だけに注目するのではなく、仙骨から背骨全体、股関節までのつながりを確認することが大切な状態でした。

施術内容

初回は、いきなり強い刺激を加えるのではなく、関節や筋肉をゆっくり緩める体操から始めました。

この体操は、単に体をほぐすためだけに行うものではありません。

体を動かしていただきながら、

  • 仙腸関節の動き
  • 股関節の動き
  • 左右の動きやすさ
  • 動かしにくい方向
  • 痛みやしびれが出る姿勢

なども確認していきます。

続いて、仰向けの状態から脚をゆっくり持ち上げる動きを行いました。

この動きでは、股関節や太ももの裏側の柔軟性だけでなく、脚を持ち上げたときに、坐骨神経に沿ってどのような感覚が現れるかも確認できます。

初めは、左脚に引っ張られるような感覚がありました。

そこで、無理に高く持ち上げたり、反動をつけたりすることはせず、ご本人が耐えられる範囲でゆっくり動かしていただきました。

少し時間をかけて続けていくと、最初に感じていた強い引っ張り感が、徐々に心地よく伸びる感覚へ変わっていきました。

その後は、仰向けで両膝を立て、左右へゆっくり倒す運動も行いました。

この動きでは、骨盤、腰、背中が、どちらへ動きやすく、どちらへ動きにくいかを確認できます。

今回は、痛みのない動かしやすい方向へ、ゆっくり繰り返し動いていただきました。

その後、もう一度左右の動きを比較し、動きやすさや左右差の変化を確認しました。

施術後の様子

施術後には、

「最初より脚が軽く感じます」

とのご感想をいただきました。

また、両膝を左右へ倒す動きについても、最初に確認したときより左右差が小さくなり、ご本人にも動きやすさの変化を感じていただくことができました。

今回は初回でしたので、強い矯正を行うことよりも、体を緩めながら現在の状態や動きのクセを確認することを中心に進めました。

初回の施術では、その場で大きな変化を求めるのではなく、

  • どの動きで症状が出るのか
  • どちらへ動きにくいのか
  • 体を緩めると感覚がどう変わるのか
  • 施術後に動きやすさが変わるのか

といった体の反応を確認することも大切です。

今後の方針

しびれや動きにくさがある場合は、筋肉を緩めたり、仙骨や骨盤、背骨の状態を整えたりすることに加えて、その状態を支える筋力も必要になります。

施術で体を整えても、体を支える筋力が不足していると、日常生活の姿勢や動作によって、同じ傾きやねじれを繰り返しやすくなります。

特に、朝起き上がる動作では、お腹、背中、お尻、脚など、体を支えるさまざまな筋肉を使います。

これらの筋肉が十分に働きにくい状態では、布団から体を起こす動作だけでも、腰やお尻、脚へ負担が集中することがあります。

次回以降は、仙骨や背骨の状態を整える施術に加えて、ご本人の体力に合わせた無理のない筋力運動も取り入れながら進めていく予定です。

年齢だけを理由に諦めるのではなく、

  • 施術で体を整える
  • 自宅で体を緩める
  • 必要な筋力を少しずつつける

この三つを組み合わせながら、朝の起き上がりや歩行を安心して行える体づくりを目指していきます。

院長コメント

坐骨神経に沿うしびれがあると、多くの方は、しびれている脚そのものに原因があると思われます。

しかし、実際に体を確認すると、仙骨の傾き、骨盤のねじれ、背骨のバランス、股関節の動きなど、しびれている場所とは別の部分に変化が見られることがあります。

今回の方も、左脚にしびれが出ていましたが、体を確認すると、仙骨は右側へ傾いていました。

さらに、骨盤は左へねじれ、胸椎は反対方向へねじれるような状態が見られました。

体は、一か所のゆがみだけで動いているわけではありません。

どこかの動きにくさを、別の場所が補いながら、毎日の姿勢や動作を保っています。

そのため、症状が出ている左脚だけを施術するのではなく、仙骨や骨盤、背骨全体のつながりを確認することが大切だと考えました。

また、今回は寝ている間には症状がなく、朝、背中を起こす瞬間にしびれが出ていました。

このように、特定の姿勢や動作で症状が現れる場合は、その動作の中で、どこに負担が集まっているのかを確認することが大切です。

施術後には、脚の軽さや左右の動きやすさに変化を感じていただきました。

ただし、その場で楽になったとしても、それだけで同じ症状を繰り返さなくなるとは限りません。

整えた状態を保つためには、体を緩めるセルフケアと、姿勢を支えるための筋力が必要です。

ご高齢の方の場合は、無理な筋力トレーニングを行うのではなく、その方が安全に続けられる動きから始めることが大切です。

当院では、症状が出ている場所だけを見るのではなく、仙骨、骨盤、背骨、股関節の状態を確認し、その方の年齢や体力に合わせた施術と運動をご提案しています。

「朝、起き上がるときに脚がしびれる」

「寝ているときは大丈夫なのに、動き始めるとつらい」

「脚だけでなく、腰やお尻にも違和感がある」

このようなお悩みがある場合は、脚だけでなく、背骨の土台となる仙骨や、骨盤、股関節の動きも一度確認してみることが大切です。

左脚のしびれでお悩みの方へ

脚のしびれがあると、症状が出ている場所だけに原因があるように感じるかもしれません。

しかし、仙骨や骨盤の傾き、背骨のねじれ、股関節の動きなど、体全体のバランスが関係している場合もあります。

当院では、症状が出ている部分だけを見るのではなく、仙骨、骨盤、背骨を含めた全身の状態を確認し、その方に合わせた施術とセルフケアをご提案しています。

その場の変化だけでなく、同じ状態を繰り返しにくい体づくりを目指し、施術と運動を組み合わせながらサポートしています。

なお、しびれが長く続く場合や、急に症状が強くなった場合、脚に力が入りにくい場合などは、まず医療機関へご相談ください。

※施術による感じ方や経過には個人差があります。症状やお体の状態に応じて、医療機関に相談しながらご利用ください。

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